中国人は日本のどんなところが好き?中国人と働くためのヒント

訪日外国人のなかでも、とくに増加傾向にあるのが中国人観光客です。このような背景を受けて、中国人人材を採用する企業も少なくありません。 しかし雇用に成功したとしても、どのように中国人スタッフとコミュニケーションをとれば良いのか、頭を抱えている企業もあるのではないでしょうか。 そこで今回は、中国人が日本のどういったところが好きなのか、また日本で不満に思っている点についてご紹介します。それらを踏まえたうえで、中国人と働くにあたっての注意点も確認していきましょう。


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中国人にとって日本の好きなところは?

中国人の好き・嫌いという価値観はどのようなことから生まれるのでしょうか。彼らは日本や日本人のどういったところが好きなのでしょうか。人間性や国民性から、中国人が日本のどのような点を良く思っているのか見ていきましょう。

あわせて、中国と共通している点、また中国には見られない点もご紹介します。

親切で礼儀正しい

1つ目に、接客や礼儀におけるレベルの高さが挙げられます。飲食店やドラッグストアに入れば、店員が笑顔で迎えてくれます。さらに対応は、親切・丁寧です。気軽に話しかけてくれます。

道に迷った場合など、困ったときに助けてくれることも好まれるポイントです。また、スマートフォンや財布、パスポート、手荷物など、貴重品であっても紛失物が見つかりやすいことも、好感を持たれています。

清潔感がある

2つ目は、どこへ行っても綺麗に整備されている点です。小売店や商業施設ならまだしも、公共的な施設や建造物の清掃が行き届いていることに、中国人は感心します。

日本では公衆トイレや公園など、どういった人でも利用できる環境が清潔です。ゴミが落ちていませんし、道路が舗装されています。中国では、地域を清潔に保つのだという習慣は、日本に比べると根付いていません。

生活の利便性に優れている

日本の利便性は世界的に見て高いと言えるでしょう。

例えば、電車が定刻通りに運行すること。アジア圏の国では、大幅に運行スケジュールが乱れることは珍しくありません。障がい者や高齢者が利用しやすいように、バリアフリーが行き届いていることも評価の高いところです。

またコンビニエンスストアの利便性の良さが、中国人に好まれています。食料品だけではなく、生活日用品に関する多岐にわたる商品が販売されているからです。

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中国人が日本で不満に思っていること

中国人が日本に対して良く思っている点は多くありますが、決して良い面ばかりではありません。不満に思っていることもあります。
日本に住んでいる私たちでは当たり前になっていてわからないこともあります。貴重な意見として受け止め、より快適に感じてもらえるよう対策することが大切です。ここでは日本に対する不満をご紹介します。

コミュニケーションがスムーズにいかない

日本人の多くは、英語や中国語が通じません。英語はやや浸透しているかもしれませんが、中国語に精通している人はそれほど多くはありません。語学力という面で、コミュニケーションの取りづらさを中国人は感じます。

さらに中国人は本音や意見をそのまま伝える傾向にあります。一方で、日本人は自己主張することを控えがちです。このような文化や習慣の違いで会話や距離感に隔たりが生じてしまいます。

結果として、コミュニケーションが円滑にできず、中国人に対して不満を抱かせることになります。

仕事がなかなか進まない

働き方や仕事の価値観の違いにも、不満に感じる点はあります。

とくに嫌厭されるのは、時間の拘束です。終わりの見えない会議や、方向性が定まらない打ち合わせは中国人にはあまり良く思われません。会議が進んだとしても、会社や上層部の意思決定に時間がかかれば、それもストレスとなります。

会議の時間が長いことだけではありません。残業時間の多さも不満の種となります。なぜ夜遅くまで残って仕事をするのか、私生活を重視する中国人にとっては理解しづらい点です。

就業時間内に会議も仕事も効率的に終わらせたいと、多くの中国人が考えています。

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中国人と働くにあたって注意すべき点

中国人が、日本人に対して感じている好意と不満についてご紹介しました。どちらのポイントも踏まると、中国人と働くにあたって注意すべき点は何でしょうか。

中国人の採用を成功させるためにも、問題が起こるであろうことに先手を打っておきましょう。

仕事における目標を明確にする

中国人が仕事で重視することは、生産性と効率性です。目的のないことや無駄なことを嫌います。仕事の役割がはっきりとしないことも同様です。仕事を任せても、受け持ってもらえない可能性があります。

そこで目指すべき目標がどこで、やるべき業務がなにかを明確にすれば、働くモチベーションが向上するでしょう。

とくに大切なのは、目標に対してフィードバックを設けることです。どんな成果を残して、会社・上司としてどう評価するのか、さらには給与や報酬にどのように反映するのかを伝えましょう。自分に自信を持っている人が多いので、成功したことは人前で、改善点は個人間で伝えるとやる気を損ないません。

コミュニケーションしやすい環境を作る

中国人が職場へとすぐに馴染めるように、環境を整えましょう。例えば中国語のマニュアルや資料を作って、すぐに仕事ができるように対策する企業もあります。

また直属の上司や人事担当者は、中国人がわからないところや不安なことをすぐ相談できるよう、関係性を築くことが重要です。仕事については報連相する習慣がないため、状況を把握したい場合は、上司から積極的にコミュニケーションを取るようにしましょう。

外国籍の社員を社内でフォローするためには、OJTやブラザー制度を整えることが効果的です。イマジンネクストでは、OJT担当者やブラザー向けの研修を提供しています。外国籍の社員が安心して働ける環境をつくるために、まずは受け入れ側の社員のマインドセットやコミュニケーションスキルアップを図ることをおすすめします。

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まとめ

中国人が日本に対して良く思っている点と、不満に感じている点についてご紹介しました。仕事の評価における制度・ルールを整備して、さらにはコミュニケーションがとりやすい環境を整えることで、より中国人に快適に仕事や生活をしてもらうことが可能です。

中国人とのトラブルを起こさないという発想も必要ですが、それ以上にいかに友好関係を築きながら、一緒に働くかが大切です。

拡大する中国人ニーズに対応することで、大きなマーケットを狙うことができます。さらなる事業展開のためにも、中国人人材の採用や不満解消を行っていきましょう。