中国人の採用がスムーズに!中国人採用の流れやポイントを紹介

人手不足やグローバル化の影響を受けて、外国人の人材を採用する日本企業が増えてきました。とくに多いのは、中国人の労働者です。 中国人観光客の来客が多いホテルや外食などのサービス業では、彼らの活躍が必要不可欠となっています。これから中国人のスタッフを検討したいという企業も少なくないでしょう。 そこで今回は、中国人を採用する際の流れや、押さえておくべきポイントについてご紹介します。また、あわせて中国人が就職をする際に、重視していることについてもご紹介します。


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中国人採用の流れ

はじめに中国人を採用する流れについて、3つのステップで説明します。大きな流れとしては、日本人を雇用する場合と同じです。

しかしビザの関係上、異なるポイントもあります。その点を踏まえて、詳しく確認していきましょう。

①中国人人材を探す

まずは、求めている人材と会うことができなければ人材の採用は叶いません。ターゲットとなる人材を見つける方法は、5つあります。

1つ目は、外国人向けの求人サイトです。中国人ユーザーが多いサイトに求人広告を掲載して、希望者からの応募を待ちます。広告を出稿するための費用が必要となります。

2つ目は、中国人に特化した人材紹介会社を利用する方法です。人材紹介会社から求める人物像にマッチした中国人人材を斡旋してもらうことが可能です。紹介料が発生しますが、そのほとんどが成果報酬型です。

3つ目は、中国語の新聞やメディアを利用する方法。読者が中国人のメディアに求人広告を掲載することで人材を見つけることができます。

4つ目は、ハローワークを利用する方法です。ハローワークは、厚生労働省が運営する公共職業安定所であり、採用において費用はかかりません。しかし求人募集している事業所が多いので、理想的な人材を見つけられる可能性は決して高くはないでしょう。

5つ目はSNSの活用です。近年、FacebookやTwitterを使って人材を募集する企業が増えています。話題性の高い投稿であれば、多くのユーザーにシェアされる確率が上がります。

②在留資格を確認する

中国人人材を見つける準備ができれば、次は書類や面接による選考です。選考においては、自社への適性を判断するだけではなく、在留資格を確認することが重要となります。

例えば「投資・経営」、「芸術」、「教授」、「宗教」、「報道」、「法律・会計業務」、「医療」などの在留資格では、該当する分野においてのみ就労が認められています。

しかし「留学」、「就学」、「研修」といった在留資格では、就労は認められていません。ただし資格外活動許可としてアルバイトは認められています。

このように在留資格を見て、その人材が就労できる否かを確認しましょう。該当する人材が既に国内にいる場合は、在留資格が採用予定の職種に該当しているかを見ます。

さらに海外にいる外国人を呼んで就労をする場合は、職務内容と本人のこれまでの職歴や学歴について確認します。

③雇用契約を結ぶ

無事に選考を通過し、採用が決定したら雇用契約を結びます。雇用契約で大切なのは、就労を始めるにあたって被雇用者と雇用主の認識の不一致がないようにすることです。

そのためにも雇用主は、賃金や職務内容などの労働条件について、詳しく説明することが重要です。被雇用者が納得した場合は、労働基準法で義務づけられた内容で書面による雇用契約を結びます。

語学レベルやスキルによっては中国語での説明や契約書も必要です。

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中国人が企業を選ぶときに重視すること

中国人が企業を選ぶとき、どんなことを重視するのでしょうか。仕事における価値観は日本人とは同じとは限りません。事前に理解しておくべき2つのポイントをご紹介します。

スキルアップできる環境にあるか

中国人が重視するのは、スキルアップです。どんな仕事に携われるのか、どういう職能を活かせるのかが問われます。

昇進をするよりも専門性を高くしていくことに、中国人は強い関心を持ちます。長期的な視点でスキルアップを考えているので、入社後に取れる資格や研修制度については説明しておきましょう。

合理的に働けるか

中国人は、合理的な考え方を持っています。一方で暗黙のルールや、明確にされていない規則を嫌います。そのため就業規則や評価制度を明文化することが求められるでしょう

また立場や年齢を重んじる日本人とは違って、同僚や上司とは対等な関係で働くことを望んでいます。

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中国人を採用する前におさえておきたいポイント

スキルアップ・合理性を重視して企業を選ぶ中国人ですが、雇用主としてはどんなことを踏まえておくべきでしょうか。

雇用する企業側として、採用する前にしておきたい対策が2つあります。雇用してから問題を起こさないためにも、ポイントを確認しておきましょう。

職務内容や評価基準を明確にする

入社後にどの業務を分担するのか明確にしましょう。どこからどこまでが業務なのか不透明な場合、不信感を抱かせる種となります。また担当外の業務を任せても、事前に聞いていないと遂行してもらえないリスクもあります。

さらに評価基準をはっきりと定義することも大切です。どのような結果を残せば、どんな評価が得られるのか具体的な基準を定めましょう。評価基準が曖昧なままでは、本人との認識がずれてしまい、トラブルになる可能性もあります。

自社に合う人材かどうかを見極める

どれだけ中国人が仕事をしたいと望んでいても、採用する人数は限られてしまいます。職能レベルを判断して適性を見極める力が企業側には求められます。

面接では、本人の人間性がわかるような工夫をしてみましょう。日本に慣れていないと緊張感も相まって、日本語をあまりうまく話せない場合もあります。アイスブレイクをいれて緊張を解いてみたり、母国語で話してもらうと、印象が変わることもあるので、そのような方法も取り入れてみてください。

 

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まとめ

中国人の採用について、3つのステップで流れをご紹介しました。また中国人が企業を選ぶときに重視すること、企業側が中国人を採用する前におさえておきたいポイントについても解説しました。

中国人をターゲットにして市場を拡大するため、そして人材不足を解消するために中国人の人材は活躍が期待される人材となります。しかし目先の理由だけで採用をしても、決してうまくはいきません。

中国人の働き方や仕事に対する価値観をしっかり理解して、採用活動をする必要があります。中国人にとって働がいのある会社、働いてみたいと思える企業にするための努力が、中国人採用には求められるでしょう。