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外国人採用に有効な3つの手法
外国人採用に取り組む企業が増える中、どのような方法で優秀な人材を確保すればよいか悩む人事担当者も多いのではないでしょうか。本記事では、外国人採用に有効な手法と、面接時のポイント、採用後のミスマッチを防ぐための工夫について解説します。
まずは、外国人採用に有効な手法を紹介していきます。
外国人コミュニティを活用した紹介採用
これは、採用済みの外国人社員やその知人からの紹介を活用する方法です。信頼性の高い人材を確保しやすく、文化的な適応力や職場定着率の向上にもつながる可能性があります。特に外国人雇用に不慣れな企業にとっては、安心して採用を進められる手法です。
SNSを活用したソーシャルリクルーティング
Facebook、Instagram、LinkedInなど、外国人が多く利用するSNSを活用して求人情報を発信する方法です。広告配信や投稿によってターゲット層に直接アプローチでき、低コストかつスピーディーに人材を集められるのが特徴です。
SNSは人と人とのコミュニケーションの場として活用されていますが、世界中の多くの人が利用していることから、実は人材探しのツールとしても有効なのです。
また、SNSは情報が公開されていれば、投稿内容からある程度の傾向や価値観を読み取ることができます。こうした情報を取得することによって、ある程度のミスマッチを防ぐことも可能です。
外国人採用に特化した求人メディアの活用
外国人向け求人サイトやポータルサイトを活用することで、ビザ取得支援や文化的配慮など、外国人採用に必要な情報を得ながら効率的に募集を行えます。
専門性の高いメディアでは、採用事例や注意点をコラム形式で紹介していることもあり、実務に役立つ情報源として有効です。
求人メディアの一例:
ガイジンポットジョブ
YOLO JAPAN
WORK JAPAN
外国人採用での面接のポイントとは?
ここまで、外国人を採用するにはどういった方法が有効かご紹介してきました。それでは実際に、採用試験まで実施する運びになり、面接の段階になったとき、どのような部分に気を付ければ良いのでしょう。
語学レベルの確認をしておく
チェックポイントのひとつ目は、対象者の語学レベルです。国内企業でも社内共通言語を英語にするなどグローバルに対応する企業も出てきてはいますが、現実は日本語でコミュニケーションをとる企業がほとんどです。
職種にもよりますが、接客時だけでなく、スタッフ間のコミュニケーションを考えると、一定の日本語運用能力があることが望ましいとされています。
- 日本語能力試験(JLPT):N4以上(基本的な日本語の理解が可能)
- JFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト):基準点を超えている場合は、CEFRのA2レベル(生活に支障がない基礎的な日本語力)に該当
面接時には試験結果や受け答えを通じて、実際の運用力を確認しましょう。
[参考]N1~N5:認定の目安 | 日本語能力試験 JLPT
[参考]JFT-Basicとは | JFT-Basic 国際交流基金日本語基礎テスト
また、外国人を採用するメリットのひとつが多言語に対応できることですから、日本語以外の語学レベルについても面接時に確認しておきましょう。外国語と日本語の両方が扱える従業員がいることは、企業側にもビジネスチャンスをもたらします。
特に観光地など接客スタッフ採用の場合、日本語に加え特定の語学に堪能であれば、現場での早期の活躍が期待できるでしょう。
入社後の展望について聞いておく
外国人応募者は、キャリアの成長やスキルの習得に対する意識が高い傾向があります。面接では、企業のビジョンやキャリアパスを明確に伝えることで、応募者との価値観の共有が可能となり、採用後の定着率向上につながります。
また、労働条件や契約内容に対して明確な説明を求める応募者も多いため、面接時には相互に情報を共有し、入社後のトラブルを未然に防ぐことが重要です。
外国人採用を失敗しないためのコツとは?
いざ外国人の採用を決めても人がなかなか集まらない、あるいは採用が決まっても離職者が多い、スキルなどの相性が良くないなどの理由で、採用に失敗することもあります。
採用の失敗を最小限に抑え、効率良く人材を確保するコツは何でしょうか。
よくある失敗とその原因
■募集要項が不明確・複雑
まず、なかなか人が集まらない場合は募集要項が複雑になっている可能性が挙げられます。仕事内容や条件が曖昧だと、応募者のモチベーションが下がります。
■選考結果の通知が遅い・不明確
海外の応募者は企業選定に慎重で、採用プロセスの透明性を重視する傾向があります。そのため、選考結果の通知が遅かったり、通知時期が不明確だったりすると、応募意欲が低下する可能性があります。
■文化・言語への理解不足
日本の文化や企業慣習を一方的に前提とすると、コミュニケーション上のトラブルにつながる可能性があります。他国の文化を尊重する姿勢が重要です。
失敗しない募集の仕方
ミスマッチによる外国人採用の失敗を防ぐには、企業側の情報を明確にするだけでなく、信用度の高いメディアやコネクションを利用することが大切です。外国人採用に実績のある求人サイトや人材紹介会社を利用することで、マッチング精度が向上します。
また、こうしたメディアなどの活用に合わせて、採用後のコミュニケーションでの失敗を防ぐために、就職希望者の国の文化や習慣もしっかり確認し、職場環境に配慮することが重要です。
少しでも外国人雇用への理解を深めるために、本人から情報を得るだけに限らず、外国人雇用の現状や海外の文化風習を情報サイトでチェックしておきましょう。
まとめ
外国人採用を成功させるには、採用手法の選定だけでなく、面接時の確認ポイントや文化的配慮も欠かせません。日本人採用とは異なる視点が求められるため、専門メディアや支援企業の情報を活用しながら、準備を進めましょう。