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2015.10.19 本・読書
本:「人を育てよ」 丹羽宇一郎

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昨日は、体メンテナンスデー。
久々にゆっくり過ごしました。

お世話になる治療院には、面白い健康本が置いてあるのですが、「人を育てよ 日本を救う唯一の処方箋」 伊藤忠商事前会長、前中国大使の丹羽さんの本がありました。
ぱっと開いたところが、「儲かっていない企業ほど人材に投資せよ」と社員教育の必要性を訴えておられました。
「はい、まさしく!弊社も取り組んでおります!」と襟をただし、この本いますぐ読みたいと、治療院の先生から借りてきました。
先生は笑いながら「読んで眠くなったら寝て、まぁ、ゆっくりしてや」
私は、日本が明治維新後の文明開化、敗戦後から世界第二位の経済大国までなれたのは、寺子屋教育に始まる中間層の厚さだったと思います。

政治は三流、経済は一流と呼ばれたのも、民間の活力でした。
日本人の倫理観、モラルの高さを称賛されるのも、民度が高いことだと思っています。

ただ、それが、昨今、薄らぎかけてきているのでは?と人材業界に身を置くものとして切実に感じます。
全労働人口約6000万のうち、いまや非正規雇用が2000万人。
ちなみに、そのうち、派遣はどのぐらいか、というと、110-130万人位です。非正規イコール派遣ではなく、多くは、パート・アルバイト・契約社員です。
(派遣は、全労働人口の2%なのに、派遣法改正があれだけクローズアップされ、ほかの非正規雇用に議論がいかないのは、おかしいのですが、すみません、論点がずれてしまいました)
非正規、特に製造業では全く教育されていません。

「20年後に40代となってジャパン・ブランドが継承されるでしょうか」と丹羽さんは心配されています。

日本は資源のない国ですから、本当に「人」に投資するしかありません。
そうやって頑張ってきた結果が、このところのノーベル賞につながっていると思いますが、30年後、50年後のためには、今の教育が大切ですね。
企業でもそうなんです。

学び続ける組織はだんだんと足腰が強くなっていきます。
折に触れて、いろいろな業界や上場企業の社長たちとの勉強会に参加しますが、業績の良い企業は、ものすごく社員教育に力を入れています。
それが好循環となっているんですね。

「『学び続ける』人と国に日は必ず昇る」
序章:50年後の世界を見据えて
第一章:家庭でしかおしえられないこと
第二章:教育「格差」社会
第三章:エリートも中間層も没落
第四章:教育で作り出す「日本の生きる道」

中国大使を務められた丹羽さんには、国益より商社マンの社長、という批判がありました。
私は政治のことはわかりませんが、「ウソは泥棒の始まり」「仏様が見てござる」などと言い聞かされ、信念を強く持ってこられた方だと思います。
著書の中で、ものすごい危機感を持って、「人こそ日本の最大の資産、教育なくして成長なし!」と叫ばれています。

丹羽さんのおっしゃる心の教育が、本当に日本を救うことにつながると思います。
プラス、私は、「長時間労働をせずに、労働生産性を上げていく教育をしっかりしていくべき」と思います。
「非正規社員を全廃せよ」との主張はちょっと難しいのでは。
派遣会社の社長だから言うわけではなく、私はこれからの時代、働き方は多様化し、正社員を望まない形態も多くなると思うのです。
子育ても介護もあります。

中国から日本を見た視点や、中国諸外国との日本比較なども。
まだ半分しか読めてませんが、若者に、経営者に読んでほしい一冊です。
人を育てよ

☆今日の一冊
「人を育てよ」
著者:丹羽宇一郎

人を育てよ 日本を救う、唯一の処方箋 (朝日新書)/朝日新聞出版
¥821
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