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2015.09.21 本・読書
「新しい道徳」 北野武

キーワード:北野武

この五連休、お天気良くって、まさに秋の行楽シーズンですね。
昨日は、体のメンテナンスデー。
私の通う治療院では、4時間位の施術があり、前後1-2時間、じっくりゆっくり過ごしてきます。
先生に、体のことや栄養学のことなど教えてもらいながら、私の体はだんだん若返ってきています。

さて、話題のたけしさんの「新しい道徳」読んでみました。
私はすっかり勘違いしていたんですが、今、学校には、「道徳」の授業があるんですね。
なぜだか、学校には「道徳」を教える時間がなくなってしまって、当たり前のことを親も学校も教えてないと聞いた記憶のまま思い込んでました。
ウィキペディアをみると、「教科外活動(領域)」とあり、これが2018年から教科へ格上げされるとのこと。
たけしさんが本一冊書いて、言いたいことは、これだ。

「古くさい道徳を子どもに押しつけたって、世の中は良くならない。
そんなことより、自分の頭で考え、自分の心で判断できる子どもを育てる方が大切だろう。
そのためには、まず大人が自分の頭で考えることだ。
道徳を他人まかせにしちゃいけない」



そう、私たち、大人がびしっとかっこよくないと。
いつの時代も、「今の若いもんは~」と言われる。
私たちも言われてきて、50代になると、おんなじようなことを言ってる。
言ってるけど、自分の子どものしつけをびしっとできているだろうか?
子どもは親の背中を見て育つと思う。
私は病弱だったので、家の手伝いをすることもなく、勉強しろと言われることもなく育ったのですが、子ども心に母の教えはしみ込んでいるのです。
「お天道様がみているよ」
「弱い者いじめをしてはいけない。強いものに向かっていけ」
時々、社員たちに、「みんなね、社長の言うことにだって、騙されないよう、よく自分の頭で考えるんだよ。まぁ、私は自分より弱い立場の社員を騙すようなことはしちゃいけない、と決めているけど」なんて話したりします。
でも、世の中では、子どものころからいじめがあり、大人になっても、組織や社会で理不尽なことも痛めつけられることもあるのです。



この本で、ウサギとカメの話も面白い。
武さんいわく、「いまの世の中じゃあ、ウサギは途中で昼寝なんかしない。
他のウサギと競走中で、カメにかまっている暇はない」
それから成功していく人の法則。
「向上心のある芸人は、自然にこの世界の掟を身につける。
ほっといても、道徳的になる」
たけしさんは、弟子にも最低限のことしか言わない。
最低限のことというのは、あいさつと礼儀。芸人の世界は縦社会。
「芸人に限らず、どの世界でも成功する人間は、だいたいそういうもんだろう。
人間社会の中で、上に行こうとする奴は、ほおっておいても道徳的になる。
そうでないと上にいけない」


それから、いまの社会の「夢を持て、自分らしさをいかせ」ということへの警鐘も。
「夢なんかより、今を大事に生きることを教える方が先だったのだ」
「夢なんてかなえなくても、この世に生まれて、生きて、死んでいくだけで、人生は大成功だ。俺は心の底からそう思っている」


経営者というのは、抱える社員の人生に責任があると思います。
そういう影響力が大きいのだから、社長としての経営能力はもちろん、人間修養や学びが大切ですね。
家庭のしつけや家訓みたいなものと同じように、企業にも理念やミッションがあり、うちの会社では、こうだよ、これは駄目だよ!と、そういうものをみんなが共有できるように。

秋の夜長に、自分の道徳、自分はどう生きるか、ということを突き詰めて考えるヒントの良い本です。



☆今日の一冊
「新しい道徳」
著者:北野武

新しい道徳 「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか/幻冬舎
¥1,080
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