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2022.11.27 ジェンダー、社会課題
WOMAN EXPO 2022「男性育休時代」到来!行ってきました。

キーワード:ジェンダーダイバーシティ男性育児

こんにちは。

ライフ・リノベーター 笹川祐子(https://twitter.com/imaginenext_ceo)です。

昨日は、WOMAN EXPO 2022というイベントに、参加してきました。

『「男性育休時代」到来!先進企業に見る制度とマネジメントノウハウ』という講演があり、

論文の取材に行ってきたのです。

ここでも、私のボケぶりが発揮。

東京ミッドタウンで開催とあったので、最近日比谷のミッドタウンに行く機会が何回かあったので、私は日比谷とばかり思い込んでました。

日比谷ミッドタウンについて、あれ、Bホールってどっちだろう、イベントの案内板やスタッフもいないし、と、そこで、「あー、また間違っちゃった〜」と気づき、急ぎ六本木へ急行しました。

会場風景も撮影しようと早めに出ていたので、講演会場にはなんとか5分遅れで到着。

さて、本題ですが、私が参加したセミナーは、こちらです。

男性育児ムーブメントが起きていること、私も肌感で感じるぐらいで、さまざまな記事を見かけるようになりました。

何はともあれ、男性育児実践者の声や、送り出す上司の話が直接聞きたいと思いました。

(写真撮影はOK)

セミナー【1】「男性育休時代」到来!先進企業に見る制度とマネジメントノウハウ
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●11/26 (土) 14:30~16:00 セミナー会場B(東京ミッドタウン)

チームリーダーから、将来子育てをするかもしれない若手まで、今知っておきたい「男性育休にまつわるノウハウ、経験談」満載のセミナーを開催します。

「育休取ったら?と声をかけるのはNG」「育休経験がない上司でもスムーズに部下とコミュニケーションできる技」「これから子育てをする計画の男女にお薦めする両立ツールや制度活用」などをたっぷりご紹介します。

ゲストは、アクセンチュアで共働きをする敏腕ビジネスパーソン3人。男女問わず、必見です!

 

アクセンチュアのワーキングペアレンツを支える体制

 

第一部は、アクセンチュアでI&Dに取り組む方からの講演でした。

こちらの市本さんは、第一子出産までは、順調にキャリアを積み、シニア・マネージャーとして自信もついてきて、人生の幸福度は右肩上がりでした。

ところが復職後、大幅なキャリアチェンジ要請により、モチベーションが大きくダウン。

それは当時の上司に悪気はなく、こちらを配慮してくれたのだと思うと振り返っていました。

この辺は、復職後の女性と会社側のギャップの相違のあるあるですね。

そして第二子誕生し育休中は、転職(起業)することばかり考えていたそうです。

復帰後の面談で、もう本当に辞めたい!自分はこうやって出産後のキャリアなどで困っている人を助けたい、そういうことを話すと、

ずっと信頼していた女性の上司が、

「じゃあ、そのワーママの問題やってみたら?I&D興味あるでしょう。そのキャリアにチャンレンジしたら?みんなの悩みでもあると思うからそういうコンテンツ作ってみたらどう?」と言ってくださったそうです。

ご本人も、みんなが壁にぶつかって、なかには辞めていく人もいて、それは絶対良くないなと思っていたから、「最後にやるなら」と思って取り組んだI&Dで新しい道を開拓したのです。

今、やりたいことに邁進中です。

対話の場をきちんと持ちたい、上司と繋がっていること大事、背中を押してくれること、

不安な時に「大丈夫だよ」と言ってくれること。

自分が受けたこと、みんなにこの恩恵を受けてほしいと思ったそうです。

そして、アクセンチュアでも、5年前、男性は対象とされていなかったそうです。

これは市本さんご自身も「自分もアンコンシャスバイアスがあった」と語っていました。

男性が、奥さんの産後うつとか、家事育児の問題とか、男性の話す場所がなかった、

会社もそういう男性の問題があったことに気づいたそうです。

そして、今、このようなワーキングペアレンツを支える体制ができています。

■復職時面談(対話)

・社員の声から生まれたアクセンチュア独自のプログラム

・リーダーシップ層と先輩ワーキングペアレンツとのワーク・ライフ両面での対話を重視

→この対話がとても重要だと伺う。仕事の両立アドバイスや配属先の調整、キャリア支援など、丁寧なコミュニケーションが、安心感を生み出すのです。

■社内SNS

・2千人以上のワーキングペアレンツが参加する社内SNS(ネットワーキング)で交流が盛ん

・社内SNSからの要望を取り入れ、随時プログラムの拡充を検討

「育児中の会」というのがあるそうです。

オンライン交流会で、育休撮るタイミングや日数聞いたり、役職のヒエラルキーのないフラットな交流で、育児の先輩・後輩の情報交換など

 

男性育休取得者の経験

 

コンサルタントとして働く男性は、第二子誕生から2年間育休、現在は短時間勤務です。

第一子の時は、妻のみ育休取得。

その時に、「2人目は、あなたね!」と言い渡され、「そうかあ、男性も育児休暇を取るんだぁ」と覚悟したそうです。

第一子誕生後、偶然1ヶ月の在宅ワークになったそうですが、妻の第二子妊娠のつわりと第一子離乳食後期で、全部やろうとしたら、しんどくて疲弊してしまったそうです。

痛い目にあった!

女性はすごい、1人でやってきている。

ですので、第二子誕生にあたっては、妻は早期に仕事復帰をし、自分は1年間の育休を実施。

ところがコロナで保育園が休園になり育児延長を決意、計2年間の育休となり、育休中の人生の幸福度は飛び抜けて最高でした。

復職後、自分がやりたい分野の組織が誕生し異動。

時代の追い風で在宅ワークがクライアントにも認められ、フルリモートの恩恵を受ける。

男性育休への注目度がアップ。男性が育児することの理解が広まって、仕事もやりやすい。

 

男性社員の育休を送り出す上司として

 

上司の男性マネージャーは、お子さん2人いて、つり、サクリング、キャンプなど外で楽しむこと多い。

この2−3年、男性社員からの育休を取りたい、それも育休期間が1−2年とかすごく増えたことを実感。

自身は育休取得経験なし。

世の中的に男性の育児休暇取得なんて選択肢にない時代で考えもしなかったそうです。

第一子誕生時は、深夜の夜泣きと障害対応を気合いでカバー。

第二子誕生は、開発プロジェクト佳境というタイミングで誕生。土日は頑張るけど、平日は何もできない状況。

子供が成長するにつれ、だんだん手がかからなくなったなと思っていたが、

在宅ワークすることで見えてきた家事・子育ての大変さ。

子供も成長して手が掛からないはずなのに意外とかかるという実感とともに、過去の育児への関わり方を振り返って猛省しているそうです。

マネージャーとして男性育児について、心がけていることとして

① 男性育休への積極的な理解

② 定期的な1on1〜3ヶ月に一回実施

③ ライフイベント〜「育休とるの?」という言い方はせず、ライフイベントは?という言葉で話し合う

④ 言い値で受け取る〜2年、3年取りたいと言われても受け入れる

⑤後ろめたさ、、、〜育休取得に対して、後ろめたさを感じる人は一定数いるので、大切にするライフイベントは?など1on1で話し合う。

アクセンチュアの数字で見る実績 全国平均比較

 

アクセンチュアの男性社員 育児平均取得日数は、なんと120日!(約4ヶ月)

全国平均でが25%が5日未満。

上場企業の中には、たった1日でも取得に換算して、「男性育休が進んでます!」というところもあるというのに、アクセンチュアは凄い!

育休取得した男性社員の声としては

「子どもと触れ合う時間で得た人間的成長はもちろん、育児休業を通じて『仕事から離れ、一歩立ち止まったこと』で自分を内省する時間を保つことができた」

「育休を取得したからといって評価に影響が出ることがないので『自分のキャリが遅れるかもしれない・・・』などの不安はありませんでした。

「周りの男性社員がどんどん育休を取っていたので、特別なことだと感じませんでした。

プロジェクト単位で働いているので、仕事がくぎりやすいこともあると思います」

 

アクセンチュア 男性育休推奨後の社内の変化

 

●面談数 ↑     

●家族との時間重視派  クライアントの理解度共感度も上がってる

●家庭(プライベート)トーク 

●仕事の助け合い

●安心感

迎えに行かなくては、子供熱出してと、そういう状況の人たちが増えてくると、もはやそれが、マイノリティじゃなく、当たり前になってくる。

お互い助け合おうね、という雰囲気カルチャーが生まれてくる。

共通認識として皆が持ち、安心感が出る。

アクセンチュアでは、良い循環、より良い環境作りに注力していきたいとのことでした。

 

笹川の感想〜百聞は一見にしかず。

土曜日にわざわざ六本木の東京ミッドタウンまで出かけた甲斐がありました。

男性育児について、企業側や社員側のアンケートやインタビュー、書籍など読んできましたが、やっぱり経験者の生の声を聞くのが一番。

もっと詳しいことも聞きましたが、ブログでの紹介はこの辺にして、論文の中にまとめたいと思います。

私はすべての男性が育休をとって育児をすべきと思っているわけではありません。

でも、女性だけのワンオペ(家事育児もすべて女性が負担)の大変さを気づかない夫や職場の上司や経営者は(かつての私自身がそうでした)ヤバいし(あぶないほうです)いけてないと思うのです。

そういう人が多いから、日本のジェンダーギャップ(男女格差)は縮まらないし、多様性がなく、イノベーションが起きず、停滞したままだと思います。

いろいろなことに気づくことが、社会課題解決のヒントにもなっていきます。

身近なところから変えていく、一歩行動することの大切さを発信していきたいと考えています。

今日の首都圏は秋晴れですね!

本来なら高尾山などハイキングに行きたいところですが、論文に集中します。

楽しい週末をお過ごしくださいませ。

 

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