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2012.01.17 本・読書
幸福の商社、不幸のデパート~僕が3億円の借金地獄で見た景色

キーワード:経営

一気読みして、泣けた本です。

若手起業家として独立し、上場直前まで登りつめるが、会社の内紛で追放される。

個人保証していた銀行からの3億円の借金が残る。

月々の返済額は500万円。

仕事もなく返すあてもなく、取り立て屋に追われる。

天国と地獄を見て、人生のどん底で、もがき苦しむ著者に、がんばれ、がんばれとエールを送りました。

立ち直っていく姿に、泣けた!

この地獄から這いあがれる人はどのくらいいるのだろうか?

圧倒的に少ないような気がするんです。

著者はすごい!

 

だから、今、失意のどん底という方にも読んで勇気をもらえる本だと思うのです。

私はサクセスストーリが大好きでよく読みますが、同じように、失敗談も読んで研究しています。

成功には共通のセオリーがありますが、その人のキャラクターやタイミングが大きい要素も占めます。

同じことをやっても駄目な場合も多いですが、「失敗」は「これをやったら失敗するよ」という共通項は同じで、例外はないように、今の私はとらえています。

 

私は創業16年目を迎え、最盛期は年商50億近くまで成長し、上場の準備をしていました。

その前には、自分も5億、個人保証で借りていました。

運転資金のみに回していましたが、ちょっと歯車が狂うと、大変なことになります。

5億円の借金は、重たいものでしたから、著書の気持ちが本当によくわかります。

おかげさまで、今は、個人保証なし無担保で数億借り入れができます。

創業当時は難しいかもしれませんが、業歴と実績を重ねて、銀行借り入れの条件を良くする、ということも経営者の手腕のひとつでしょう。

もちろん、無借金経営が一番の理想です。

 

まだまだ経営者として未熟な私ですが、そんな私から見ても、この著者の会社の状況には、「あっ、危ないな」と思わせる個所がいくつも出てきます。

著者自身が、後で振り返って、「数々の予兆があった」と語っています。

起業家には、生きた勉強本です。

そして、何もかも失ってしまい、反省と気づきの中で「成功するには必要な知識を身につけ、適切に行動する必要がある」

経営について必要な知識もマネジメントの手法も何も学んでいなかった、と成功本をむさぼるように読んで、共通するパターンに気付き、生活習慣の中に成功法則を取り入れていったのです。

ですから、この本は、起業を目指す方、起業してアーリーステージの方には、必読!の本です。

経営していくにおいて、ところどころに落とし穴や誘惑があるのです。

それを知っているか知らないかだけでも大きな違いです。

無知ほど怖いものはありません。

 

何のために起業するのか?自分にとっての成功、幸せとは何か?

すべて失ってからでは遅い。

そして、どん底に落ちた著者が、ある先生と出会って、助けられます。

人生にはこのように、自分の窮地を救ってくれる方との出会いが必ずあるんですね。

 

ただ、個人的には、最愛の女性と、うまくいってほしかったなぁ。

上昇志向の強い男の人は、そばにいる女の人を幸せにするんだ、と熱い想いがありながらも、犠牲をしいてしまう。

すべて仕事一辺倒になり、本末転倒になってしまうことがあるかもしれません。

やはり、小説とは違って、ハッピーエンドにはならなかったけど、この著者の現在のご活躍を、どこかの空の下で祈り嬉しく思われていることでしょう。

著者の他の本を、アマゾンで、まとめ買いしてしまいました。

 

☆今日の一冊

「幸福の商社、不幸のデパート」

著者:水野俊哉

幸福の商社、不幸のデパート ~僕が3億円の借金地獄で見た景色~/水野 俊哉
¥1,365
Amazon.co.jp

 

 

 

<笹川祐子の感謝ブログ> 創業した会社を上場企業にグループインしましたので、こちらの社長ブログへ移管しました。

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