2012.12.24 本・読書
七つの会議 池井戸潤
役職者向けの年末年始の課題図書にいいかなぁ、と読み始めたら止まらない。
本の帯にある通り、
“働くこと”の意味に迫る、クライム・ノベル!
著者の池井戸さんは、「下町ロケット」で直木賞受賞。
「ロスジェネの逆襲」など企業を舞台にした人間ドラマという、小説の中ではあらたな分野を開拓しているなぁと、注目し楽しく読んでいます。
小説のあらすじをアマゾンから紹介しますと。
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この会社でいま、何かが起きている―。
トップセールスマンだったエリート課長・坂戸を“パワハラ”で社内委員会に訴えたのは、歳上の万年係長・八角だった―。
いったい、坂戸と八角の間に何があったのか?
パワハラ委員会での裁定、そして役員会が下した不可解な人事。
急転する事態収束のため、役員会が指名したのは、万年二番手に甘んじてきた男、原島であった。
どこにでもありそうな中堅メーカー・東京建電とその取引先を舞台に繰り広げられる生きるための戦い。
だが、そこには誰も知らない秘密があった。
「夢は捨てろ。会社のために、魂を売れ」「僕はどこで人生を間違えてしまったのだろうか」……筋書きのない会議(ドラマ)がいま、始まる。
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この小説では、いろいろな登場人物が出てきて、それぞれ主人公になります。
どうしてそういう人生を歩むに至ったか、生い立ちから詳細に描かれ、嫌な人物にも感情移入できるんですね。
それは、他の読み物で知ったのですが、著者が登場人物を「リスペクト」し、人を描いているということ。
だから、とんでもない事件なのですが、読後感にさわやかさが残るのです。
「仕事っちゅうのは、金儲けじゃない。
人の助けになることじゃ」 心に残る素敵なフレーズもあります。
映画評ではありませんが、一食抜いてもぜひ!
若い人にも、マネージャークラスにも、働くすべての人に、共感できることの多いものでしょう。
年末年始おススメの一冊です。
☆今日の一冊
「七つの会議」
著者:池井戸潤
- 七つの会議/日本経済新聞出版社
- ¥1,575
- Amazon.co.jp
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