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2014.09.28 本・読書
「小悪党」 山崎将志

キーワード:本・読書

早朝目覚めて、ベッドの中で昨夜の続きを読めるのは、とっても幸せなこと。


ついこの間まで、大きなイベントとプロジェクトがあったので、早朝から遅くまで活動していて、小説を読む暇がなかったのです。


ひと段落した所に、面白い本を見つけました。


同じ著者による「社長のテスト」というビジネスエンターテインメント小説の続編です。


今回のは、帯に、ビジネス・ホラーとあります。


主人公の西村さんは、ビジネスマンとして優秀な人材。


前作の会社の事件で鍛えられ、本作ではベンチャー企業の子会社の責任者、副社長です。


新規事業を進める過程のさまざまな人間模様で、さらに、もまれていくのです。


優秀なビジネスマンがイコール、優秀な幹部、経営者とは違いますね。


経営者の仕事の大きなものは「決断」です。


西村さんは、もがき苦しんで、葛藤します。


そして、「小悪党」という題名の通り、詐欺師のような人が登場してきます。

誰が、小悪党なのか、著者は上手に伏線をはってくれていますから、それらを素早くキャッチしていく楽しさもあります。


私は長く経営してきて、おかげさまで、だまされたというような事態に陥ったことはありません。


でも、だまそうとやってくる人はやはりいるらしく、周囲の話をよく聞いては、こういうパターンは危ないなぁと、疑似経験値を積むようにしています。


なので、本を読み出したら止まらなく、読み進めながら、「あー、西村さん、駄目だよう」 「西村さん、それ、まずいって」 と主人公を見守り、応援しました。


この本では、ストーリーを面白く追いながら同時に、経営の勉強ができる、この場合、自分ならどうするだろうとシュミレーションしたり。


そして、起業したい、社長になりたいという人には、腹決め、覚悟を決められるものだと思います。


オーナー社長と、雇われ社長、役員でも、全然立場が違うものです。


一つには、自ら出資し、お金を出し、リスクを取るということ。


いろいろな考え方がありますが、出資してやるということの意味も問われています。


経営者は、悪い人や詐欺師の見極め方、こうやって騙されてしまうこともあるんだ、と勉強が必要だと思います。


それには、人間の機微にも触れる小説の中で学ぶのが、私は一石二鳥と思っています。


この小説の中では、主人公西村さんの奥さんがしっかりしてて、いいんですね。


私はよく男の人に、何かアドバイスをと聞かれたら


「奥さんや彼女、姉妹、キャバクラ嬢、スナックやクラブのママさんなど、身近な女の人の直感はあたるから、ちゃんと参考にしたほうがいいと思う。


会社のことや、会社の人間をよく知らない女性のほうが、第三者的に、客観的に見えることがあるんですね。


かえってその人物を知ってるがゆえに、彼に限ってそんなことはないと、理性が否定してしまったりするけど、その点、女性は、本能的に身を守ることにたけているから、ねぇ、その話、おかしいんじゃない?その人、変よ!とか、言ってくれるんですよね」


そんな話、します。


それから、ビジネスで何かすすめるとき、「裏を取る」って大切なことですね。


たとえ、昔、どれだけ素晴らしい人だったとしても、人は変わるんです。


ということを、私も長年の経験で自ら学びました。


「裏を取る」「相手を調べる」ということも、何も興信所まで使わなくとも、今は、ネットや人脈から情報収集することが可能な時代です。


あまり、書いてしまうと、ネタばれになってしまうので、この辺で。


主人公がいろいろな局面で、悩み、迷うのですが、最後には「腹決め」します。


仕事のできるビジネスマンから、経営者へ脱皮していく成長物語でもあります。


この秋、一押しのビジネスエンタメ・ホラー小説!


前作の「社長のテスト」紹介は、こちらです。


役職者への課題本にしましたが、今回もそうします。


http://ameblo.jp/imagineplus/entry-11335925552.html

☆今日の一冊
「小悪党」
著者:山崎将志

小悪党/日本経済新聞出版社
¥1,620
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「社長のテスト」
著者:山崎将志

社長のテスト (日経文芸文庫)/日本経済新聞出版社
¥648
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