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2021.06.28 幸せなM&A
社長も心が折れる時がある。

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こんにちは。

ライフ・リノベーター 笹川祐子(https://twitter.com/imaginenext_ceo)です。

今日は、会社のオフィスを7月末に移転する契約日でした。

高田馬場から池袋に行きます。

さらばイマジンプラス!という少し淋しい気持ちと、新しい希望と。

 

私が創業した会社をMAしたので、講演に呼んでもらったり、相談されることが増えました。

このコロナ禍ですから、「実は自分も考えているんだ」という社長がいます。

その方達、業界や業種は違えど、気持ちや今の心境には、共通することがあり、

私自身も、「わかるよ〜」という部分もあるのです。

このコロナ禍、積極的な展開や事業転換を図る社長もいれば、既存事業をなんとか守ることに必死な社長もいます。

リストラをするのか、しないのか、そういう判断も迫られます。

M&Aにも戦略的なものから、追い込まれるものもあります。

例えば、何人かのストーリーをまとめてみますと、

創業十年、長年頑張ってきたが、コロナ禍で大幅赤字となり、規模を縮小した。

一番辛い大変な時に、社員の本音が見えた。

誰も会社のことを考えていないのがショックだった」

思い詰めたようなおっしゃる表情に、

「そりゃそうですよ!

会社のことを一番に考えるのが社長なんだから!」と私は笑って言ってみます。

(もちろん、中には、経営陣より会社のことを考えているスーパー社員も世の中には、いる)

「疲れた。

もう、本当に疲れた。

やりきった。

俺ね、本当にどうやったら会社良くなるか、ズーっと考えながらやってきた。

けど、もうそういう気力がスーッと抜けてしまった。

無借金経営だから、すぐ倒産することはないけど、今の自分には、業績を回復してやっていこうという気力がなくなってしまった。

社員から言われた言葉に傷ついた。

自分だって、役員や社員を傷つける言葉を出してきたかもしれない。

けど、社員から言われた言葉がぐるぐる回ってる

夜も眠れないんだ」

そもそも、「社員がわかってくれない、理解してくれない」などという人は社長に向かないと思う。

資金繰りやお金、経営の苦労は、逆に社員に心配させてはいけない。

お金を用意する算段するのが社長の仕事だから。

そんなことは、普通の社長たちには、当たり前。

十分わかっているはずなのです。

けど、心が折れたり、弱ったりすると、弱気になったり、愚痴も出るのです。

「疲れた」と声が出てしまうのは、確かに、潮時(辞めどき)だと思います。

私もこれがリーマンショックの時で、自分も相手の社長もまだ若ければ、

「社長、そんなこと言ってないで、頑張ろう!」って励ましたと思うのです。

現実に、リーマンの時は、励まし合って、乗り越えてきました。

その後、私自身もいろんな苦労をしながらも、「なんか、自分が疲れたなぁ、面倒だなぁ、と思う時が来たら、私は社長を辞めよう」と決意していたのです。

このコロナ禍では、「疲れたなぁ、面倒だなぁ」と言ってる暇も余裕もなく、

私は1人で、会社売却を決断しました。

私は、年齢より情熱が全てと思っていますが、6070代は、健康面のリスクもありますね。

いったん、病気してしまうと、ガクッと気力が落ちてしまう。

先日お会いした社長。

後継者の存在や、社長の資産状況、健康状態、今後の見通し、やりたいことなどを一通り聞きました。

それらを総合的に考えて、

結論として、私は

「社長、売りましょう!!」

と、言ってしまったのでした。

いくつかオファーもあるようですから、良い企業さんとのご縁があると思いますし、社員さん達もそこで頑張れるのではと思います。

とはいえ、社員さん達にも思いがあるでしょう。

社長と社員の立場は真逆です。

お給料払う人、もらう人。

予算与える人、使う人。

社員さんにとっても、働き方、働きがい、労働環境によって、鬱になってしまう人がいます。

一方で社長という権力を持つ人でも、心折れる時があるのです。

社長という人種は、どっかおかしい変なところがあるのです。

そうじゃなければ、個人保証してリスク背負ってやれないでしょう。

大胆さと繊細さ、豪胆さと臆病さが混在しているのです。

コロナ禍では、社長も社員もそれぞれの立場を超えて、将来を考える、模索する良いきっかけになったかもしれません。

心折れてしまった社長に、「社長、頑張りましょうよ!」と盛り上げていける社員が1人でもいたら、社長は頑張れるのかもしれない。

弱った人に頑張れというのは、いけませんが、社長には許されます。

幸せなM&Aというのは、社長にとって、社員にとって、本当に難しいと思うのです。

社長自身に気力があるうちに、M&Aのことを考えたり準備は必要だと、改めて思います。

私自身は、去年の今頃は、まったく、会社を手放そうとは思っていませんでした。

何の準備もなかったのに、結果的に運が良かったし恵まれたと思いますが、

みんなで沈没したりしないよう。

会社と自分の将来が描けるものでありたいですね。

 

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